日経225オプション超入門①:損失限定で始めるオプション買い戦略入門

オプション

オプションを理解するとトレードの幅が広がる

日経225オプションの買い戦略は、損失を限定しながら参加できる初心者向け手法だ。

先物取引をやっている者なら、相場の値動きに直接ポジションを持つ「買い」や「売り」は理解しているはずだ。
しかし、オプション取引になると「難しそう」と感じる者が多い。

だが、オプションを理解すれば トレードの幅と選択肢は格段に広がる
先物だけではできないリスク調整や利益の取り方が可能になるため、知っておいて損はないだろう。

オプション取引も先物と同様、買いだけでなく売りもできる。今回はオプションの買いについて解説していこうと思う。


オプション取引の基本

プレミアムとは

オプションには「プレミアム」という価格が存在する。
これは オプションを買うための費用=権利を得るための値段である。

先物同様、プレミアムの価格が買った価格から上昇すれば利益が生まれ、下落すれば損失になる。

そしてオプション取引にはコールオプションプットオプションの2種類が存在する。

  • 基本的に 日経平均先物価格が上がればコールのプレミアムは上がり、プットのプレミアムは下がる
  • 逆に 先物価格が下がればプットのプレミアムは上がり、コールのプレミアムは下がる
  • 日経↑→コール↑、プット↓
  • 日経↓→コール↓、プット↑

日経先物が上昇すると予想するならコールを買い、下落すると予想するならプットを買うのが基本的な考え方だ。

限月(満期)について

オプションには限月(権利行使期限)が存在する。
この限月のことをSQ日と呼び、「この日まで取引が可能」という期限のことだ。

SQ日はその月の2週目の金曜日に算出される。このSQ日に算出される値をSQ値と呼ぶ。

※ただし取引可能なのは月の2週目の木曜日の15:45までなので注意が必要だ。

2026年4月度で例えるなら、SQ値が算出されるのは第二金曜日の4/10(金)なので取引可能なのは4/9(木)15:45までとなる。

また、4月限や5月限など限月ごとに4月限は4月第二木曜日まで、5月限は5月第二木曜日まで取引が可能ということになる。

権利行使価格とは

オプションには権利行使価格という概念がある。

概念を理解しようとすると難しいのでなんとなくこんなものかと理解できれば問題ないだろう。

具体例を用いて解説していく。

↑SBI証券先物OPアプリのオプション取引画面

画面中部が権利行使価格(54,000など)、左側がコールオプション、右側がプットオプションという配置になっている。プレミアムはC54,000は600円、C54,500は435円となる。
もしこの時点で「4月SQまでに日経平均は54,000円を超える」と予想するなら、権利行使価格54,000のコールオプションを600円で買うことになる。

※先物と同様にオプションにも単位が設けられており、ラージとミニが存在する。もしラージで1単位買うならプレミアム価格は60万円、ミニ1単位であれば6万円で買うことが可能だ。

※ラージはプレミアムの1000倍、ミニは100倍の値段で取引することになる


オプションの買いで利益はどう推移するか

【コールオプション】C54,000買い

では実際に損益はどうなるのかを解説していく。

前述のとおり、コールは基本的に日経平均先物が上昇すると利益が出る
具体例で考えてみよう。

  • C54,000をプレミアム600円で買う
  • SQ日を迎え、SQ値が55,000円の場合
    • 先物価格との差額 — 55,000-54,000=1,000なので1,000円分の値幅が取れたと思われがちだが注意が必要だ。
    • 実際にはプレミアム600円でコール54,000を買っているので利益が出始めるのは54,600を超えてからとなる。
    • そのためSQ値が55,000円なら55,000-54,600=400円分の値幅が利益になる。

※もちろんSQ日まで持ち越さずに途中で利確、または損切りが可能だ

これをグラフを用いてどのような損益グラフになるのか検証してみよう。


損益グラフ

今回のようなオプションの損益管理はSBI証券先物OPアプリの損益シミュレーターが非常に使いやすい。

まず前提として、上の画像はC54,000をプレミアム600円でラージ1単位購入したケースを示している。下の画像はその損益グラフだ。

縦軸が損益、横軸が日経先物価格となっている。

正直、オプションの仕組みを完全に理解できていなくとも、この損益シミュレーターの使い方さえおさえておけば売買する上でなんら問題ない。

SQ日で清算した場合の損益推移が下の方の画面の緑線だ。

このケースでは、損益の構造は非常にシンプルだ。

SQ値が——

  • 54,000以下ならプレミアム600円分の損失
  • 54,000〜54,600までは損失ゾーン
  • 54,600を上回ると利益が発生する

つまり、損益分岐点は54,600となる。
損益分岐点は「権利行使価格54,000+プレミアム600円」で決まる。


下落した場合のリスク

SQ値が54,000を下回った場合、プレミアムは無価値になる。
そのため支払ったプレミアム600円分がそのまま損失となる

ラージ1単位であれば、
最大損失は60万円

ミニ1単位の場合は6万となる。

ここがコール買いのリスクの上限だ。


上昇した場合の利益

一方で、SQ値が54,600を超えると利益が出始める。

例えば、SQ値が55,000になった場合:

  • SQ値55,000 – 権利行使価格54,000 – プレミアム600 = 400円の値幅
  • 実質利益は400円

ラージ1単位なら、40万円の利益となる。

ミニ1単位なら4万円の利益だ。

コール買いポイントまとめ

  • 最大損失はプレミアム分に限定される(この例では60万円)
  • 損益分岐点は「権利行使価格 + プレミアム」
  • 上昇すればするほど利益は伸びる

【プットオプション】P48,000買い

プットはコールとは反対に先物価格が下がることでプレミアムが上昇する。

Screenshot

現在のP48,000のプレミアムが780円なのでこれを例に解説していく。


損益グラフ

Screenshot

上の画像はP48,000をプレミアム780円でラージ1単位購入したケースを示している。
下の画像はその損益グラフだ。

SQ日で清算した場合の損益推移が下の方の画面の緑線だ。

SQ値が——

  • 48,000以上ならプレミアム780円分の損失
  • 48,000〜47,220は損失が減っていくゾーン
  • 47,220を下回ると利益が発生する

つまり、損益分岐点は47,220となる。
これは「権利行使価格48,000 − プレミアム780円」で決まる。


上昇した場合のリスク

SQ値が48,000を上回った場合プレミアムは無価値になる。
そのため、支払ったプレミアム780円分がそのまま損失となる

ラージ1単位であれば、
最大損失は78万円

ミニ1単位であれば7,8万円の損失となる。

ここがプット買いのリスクの上限だ。


下落した場合の利益

一方、SQ値が47,220を下回ると利益が出始める。

例えば、SQ値が46,000になった場合:

  • 権利行使価格48,000 − プレミアム780 − SQ値46,000 = 1,220円の値幅
  • 実質利益は1,220円

ラージ1単位なら、
122万円の利益 となる。

ミニ1単位であれば12,2万円の利益となる。


ポイントまとめ

  • 最大損失はプレミアム分に限定される(この例では78万円)
  • 損益分岐点は「権利行使価格 − プレミアム」
  • 下落すればするほど利益は伸びる

まとめ・次回予告

ここまでで、コールとプットの「買い」の仕組みは理解できたはずだ。

  • コール買いは上昇で利益、プット買いは下落で利益
  • 損失はプレミアムで固定
  • 損益分岐点はコール=権利行使価格+プレミアム、プット=権利行使価格−プレミアム
  • 途中決済で利確・損切り可能(先物価格とプレミアムの動きに応じる)

つまり、オプションの買いはリスクが限定されたシンプルな戦略だ。

だが、オプションにはもう一つの”顔”がある。

それはオプションの売りにある。

オプション取引が危険視されている理由がオプションの「売り」だ。

買いとは異なり、売りは

  • 利益は限定される
  • しかし損失は理論上無限に膨らむ可能性がある

というまったく逆の性質を持つ。

非常にリスクの高い戦略だが、
うまく活用できれば大きな武器にもなる。

なぜそんな危険な取引をするのか。
それでもなお、多くのトレーダーが売りを使う理由は何なのか。

この「危険」と「優位性」の両面を理解できるかどうかで、オプションの見え方は大きく変わる。

そして—–
この“武器”の扱いを誤ればどうなるのか。

次回、
日経225オプション超入門②:オプション売りのリスクと戦略

にて、その実態を解説する。

買いとの決定的な違いを知ったとき、オプションという武器の本質が見えてくるはずだ。


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